国宝松本城がデジタルアートで幻想的に！昨年度大盛況の「国宝 松本城天守 プロジェクションマッピング 2024-2025」が12月14日より開催

長野県松本市の松本城の天守は現存する12の天守のひとつに数えられ、国宝にも指定されている。そんな松本城に幻想的な映像が投影されるイベント「国宝 松本城天守 プロジェクションマッピング 2024-2025」が、2024年12月14日(土)から2025年2月16日(日)までの期間で開催される。

昨年度の開催では15万人以上を動員したという絢爛豪華なプロジェクションマッピングは、白と黒のコントラストで美しい松本城の天守に映し出され、お堀の水面で反射する天守やプロジェクションマッピングも相まって、幻想的な雰囲気を醸し出す。そんな「国宝 松本城天守 プロジェクションマッピング」について、プロデュースを担当する株式会社一旗の担当者に、意図や見どころなどを聞いてみた。

――「国宝 松本城天守 プロジェクションマッピング 2024-2025」の開催に関して、狙いやターゲットなどについて教えてください。

「国宝 松本城天守 プロジェクションマッピング 2024-2025」は、松本の冬を代表する観光コンテンツの創出と誘客促進を目的に開催されるイベントです。日本が世界に誇る国宝 松本城ならではのプロジェクションマッピングによって、インバウンドを含む国内外からたくさんの方の来場を見込んでいます。

――今回のプロジェクションマッピングの見どころを教えてください。

現存国宝5天守のひとつで五重六階の天守のなかで最古の国宝 松本城の天守や石垣に、ダイナミックなプロジェクションマッピング映像を投影します。

豪壮な天守を築いた松本城主・石川数正が描かれた屏風絵や、葛飾北斎や歌川広重による信州ゆかりの浮世絵が立体的に躍動するデジタルアニメーション、松本てまりや深山織、藍染めなど松本市の伝統工芸をモチーフとしたデジタルアート、春に咲き誇る北アルプスの花々など、幻想的な映像が見どころです。

さらに、先端技術を駆使し、天守でのプロジェクションマッピングとレーザーマッピングを融合させた迫力ある光の演出に初めて挑戦します。

――松本城の天守でのプロジェクションマッピングの実現に向けて、苦労した点などあれば教えてください。

松本城では2021年度、2022年度はレーザーを使った光の点や線で表現するレーザーマッピングが行われていましたが、2023年度に松本城史上初めてエプソン販売株式会社、株式会社一旗、セイコーエプソン株式会社のプロデュース・制作によるプロジェクションマッピングを行いました。

レーザーマッピングと比較して、松本城の面全体に立体的な映像を投影するプロジェクションマッピングは、体験価値が飛躍的に向上する一方で技術的な課題が多かったです。エプソンの明るく鮮やかなプロジェクター10台と、一旗の城郭におけるプロジェクションマッピング演出のノウハウを駆使することで、壮大で荘厳なプロジェクションマッピングが実現しました。

――昨年度までの評判や、昨年度までから進化した点など教えてください。

2023年度に松本城史上初めて開催したプロジェクションマッピングは、前年度までのレーザーマッピングを含めた過去3年間で最多の約15万5千人が来場しました。

今年度はプロジェクションマッピングの開催2年目として、信州ゆかりの浮世絵や松本市の伝統芸能のモチーフなど松本城ならではの演出を工夫し、より見応えのある視覚芸術に進化させることを目指しています。

また、天守でのプロジェクションマッピングとレーザーマッピングとの融合は全国的にも例が少なく難易度の高い演出ですが、松本城そのものの建築美を活かした光のショーとしてお届けします。

――プロジェクションマッピングなどのデジタルコンテンツを通した地域観光資源の開発・活用に対する意気込みや、読者・ユーザーの方に伝えたいメッセージなどあれば教えてください。

一旗は地域の文化観光資源を活用したプロジェクションマッピングを国内外で多数手がけています。松本城のほか、「高田本山専修寺 国宝御影堂・国宝如来堂 デジタルアートナイト」「国史跡斎宮跡 平安絵巻 プロジェクションマッピング」「ユネスコ世界遺産 サンマリノ歴史地区とティターノ山 パラッツォ・パブリコ プロジェクションマッピング」など、その地域ならではの文化伝統を活かした光のアートショーで、地域に経済効果を創出しています。

外国人も含め言語を超えて、子どもから高齢者まで誰でも楽しめ、その地域だからこそ、そして夜だからこそ実現できるプロジェクションマッピングに、ぜひ多くの方に足を運んでいただきたいと思います。

――最後に一言お願いします！

前年度は好評につき会期を急遽延長しましたが、今年度は開催時間を毎日1時間延長し、18時〜22時までの開催となっています。ぜひ暖かくしてお越しください。

伝統あふれる松本城と最新技術を駆使したプロジェクションマッピングのコラボは、「光と氷の城下町フェスティバル 松本市イルミネーション2024-2025」の一環として開催される。ほかにも、城門でのプロジェクションマッピングや松本城公園のライトアップ、約8万球の明かりが澄みきった街並みを包み込む市街地のイルミネーションなど、松本市街地が一体となって光のアートを作り上げる。幻想的な光の世界で、心温まるひとときを過ごしてみてはいかが。

【国宝 松本城天守 プロジェクションマッピング 2024-2025 詳細】
■日時：
・第1期：躍動する歴史絵巻 2024年12月14日(土)〜2025年1月8日(水) 18時～22時
・第2期：光で彩る伝統文化 2025年1月9日(木)〜1月29日(水) 18時～22時
・第3期：春、咲き誇る花々 2025年1月30日(木)〜2月16日(日) 18時～22時
※約9分間のコンテンツを約3分間のインターミッションをはさんで連続投影します。
※天守の演出は会期によって異なります。
※雨天や雪の場合でも投影を実施しますが、荒天・地震等の場合は投影を一時中断・中止する場合があります。また、天守以外の演出については別イベントやメンテナンス等により休止する場合があります。
※会期終盤は日没時間が遅くなるため、開始直後は映像が見えにくい場合があります。
■会場：松本城公園
■住所：長野県松本市丸の内4-1
■アクセス：
・電車：JR「松本駅」より徒歩約20分
・バス：JR「松本駅」より美ヶ原温泉線、浅間線、岡田線、アルプス公園線「松本城・市役所前」下車
・車：長野自動車道「松本IC」より車で約20分
※駐車場は松本市営松本城大手門駐車場(立体) (7時30分〜22時30分 普通車150円/30分 松本城まで徒歩約8分)を利用してください
■料金：観覧無料・事前申込不要

文＝平岡大和